2010年6月23日水曜日

「目の屈折矯正手術」

ゲスト/広域医療法人社団メディカルドラフト会 錦糸眼科 矢作 徹 院長

目の屈折矯正手術について教えてください。
 近視、遠視、乱視は屈折異常という病気です。これまではメガネやコンタクトレンズで矯正する以外に方法がありませんでしたが、近年はレーザーの発達によってレーシックという手術で屈折異常を矯正できるようになりました。レーシックはエキシマレーザー装置を用いて角膜の屈折率を変え視力を矯正する方法です。
 手術と言っても麻酔は点眼で行い、両眼15分~20分程度で終了します。治療は日帰りで行い、当日は裸眼で帰宅することができます。

治療を受ける前に知っておきたいことを教えてください。
 レーシックにはメリットだけでなくリスクも伴います。治療の良い面だけでなく、事前のカウンセリングで副作用なども十分に説明してくれる医療機関を選ぶことが重要です。予期せぬことが起こる可能性はゼロではありません。どのような手術においても完ぺきということはないことをよく理解する必要があります。
 徹底した衛生管理を行っているかも重要なポイントです。そのため治療法も1眼ずつの使い捨て器具を使用する術式が主流となりつつあります。
 もっとも大切なことは、自分にとってどの治療法が適切であるかということです。手術は万人に共通して可能ということではなく、目の状態によっては治療が不適応となることもあります。治療の対象年齢は18歳~60歳で、眼疾患がある方や、過去に重い病気にかかった方、事故で角膜を傷つけたことのある方、あるいは内科的な病気、たとえば糖尿病や神経症の方は治療が行えない場合があります。また、強い近視で角膜が薄い場合にも治療ができないことがあります。
 確かに万人に可能な手術ではありませんが、レーザー装置などは進歩しており、数年前では手術が難しかった方でも治療できるケースが増えています。
 メガネやコンタクトレンズの使用で悩んでいる方にとって、屈折矯正手術は生活をより快適に大きく変えてくれる新しい選択肢です。治療を希望される方は、カウンセリングや診察で十分に説明を受けて、屈折矯正について正しく理解し、そして十分に納得したうえで治療に臨むことがなによりも大切です。また、レーシックは自由診療で健康保険の適用外となり、当院では費用は両眼で30万円前後です。料金は医療機関により異なります。

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