2002年5月8日水曜日

「歯の健康」について

ゲスト/石丸歯科  石丸俊春 歯科医師

虫歯予防について教えてください。

 まず認識していただきたいのは、虫歯はほぼ100%予防できるということです。ケアさえ完全なら、一生涯虫歯ゼロで過ごすことができるのです。歯のケアには、ホームケアとプロフェッショナルケアの2種類があります。ホームケアの基本は毎日の歯磨きです。毎食後の歯磨き、就寝前の歯磨きのうち、1度は徹底して磨く時間にしてください。この毎日のホームケアを、より効果的に行うために必要なのが、プロフェッショナルケアです。最初に、虫歯になりやすい、なりづらいなど歯や唾(だ)液の質を判断し、また生え方、歯の形、歯並びなどから、もっとも効果的なブラッシング方法などホームケアのコツを歯科医がアドバイスします。個人に合ったブラッシング方法によって、効率的な磨き方を学ぶことができます。実際にブラッシングを何度か指導し、さらに年に数回、プロによるチェックによって、歯の健康を守ります。もちろん、家では取りきれない歯石や歯の汚れもケアします。ホームケアとプロフェッショナルケアがうまく連動すれば、虫歯のない一生も夢ではありません。

歯の健康を保つために、どのような点に注意すればいいですか。

 現在の虫歯・歯周病治療は「ミニマムインターベーション(最小の侵襲)」といって、極力削らない、抜かない治療が主流です。具体的にはう蝕(虫歯)の正しい診断から治療計画を立て、できるだけ削らない、抜かない治療を行います。この間、患者さんとのコミュニケーションを取りながら、十分に説明し、理解をしてもらいます。このような信頼関係を築ける歯科医師であれば、今後のケアについても安心して任せることができます。「ブラッシングについてアドバイスを」と、要求すればいいのです。十分な説明もなく治療するようであれば、遠慮無く病状、治療内容、予後の見通しなどについて質問してよいと思います。「おいしく食べる、楽しい食事」というのは、人生の質にかかわる問題です。6月4日の虫歯予防デーを前に、ぜひ歯の健康管理という問題を真剣に考えてみてください。

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