2011年6月8日水曜日

矯正治療

ゲスト/E-line矯正歯科 上野 拓郎 院長

なぜ、矯正治療が必要なのですか。

 夏休みの前までに多くの学校、幼稚園などで歯科検診の結果のお知らせをいただくと思います。それまで本人、ご家庭の方が気にしていなくても「歯並び」に関しての指摘を受けることがあります。ショックかもしれませんが、多くの場合は何らかの歯並びの不調和があるはずです。
 歯並びが悪いと、歯磨きが隅々までできず、虫歯や歯周病の原因になります。しっかりとかんで食べられないので、胃腸など消化器官にも大きな負担がかかります。前歯がかみ合わない開咬(かいこう)や、下の顎(あご)が出ている反対咬合(こうごう)などのケースでは、発音に影響する場合があります。審美面で劣等感を抱くことも考えられます。実際に正しい歯並び、かみ合わせになると、口元を隠さずに笑顔を見せるようになり、表情が驚くほど明るくなります。また、正しいかみ合わせでよくかむということは、脳の発達に良い影響を及ぼすという研究結果もあります。
 きれいな歯並びを持つことは、口の中の健康、そして全身の健康を維持することにつながります。気になる点があってもなくても、また検診で指摘を受けたのであれば必ず、一度は専門医を受診することをお薦めします。

矯正治療への関心が高まっていますが。

 正しい歯並びが、機能面、健康面、審美面でいかに重要であるかが、日本でも広く認知されてきました。矯正治療に恥ずかしさや後ろめたさを感じることなく、堂々と矯正器具を装着する人が増えています。最近では、芸能人でも歯の表側に矯正器具を装着したまま、テレビや雑誌に登場している姿をよく見かけます。
 矯正治療が多くの人々に受け入れられ始めた要因として、矯正器具の著しい進歩があげられます。かつては歯の前面に光るメタルの矯正器具が主流でしたが、現在では目立たないワイヤーや透明な素材のブラケット(矯正装置)によって、スマートに矯正することができます。それでも抵抗がある場合には、ブラケットを歯の裏側に付ける見えない治療方法もあります。
 どのような方法、装置を選択するかは、個々人の歯の状態や年齢、環境などが関わってきます。矯正治療は長期にわたるので、理想の治療を受けられるよう、納得いくまで話し合える専門医を見つけることが大切です。

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