2009年3月18日水曜日

「しわの治療方法」について

ゲスト/緑の森皮フ科クリニック  森 尚隆 医師

しわについて教えてください。

寒い季節は、外気の湿度低下や新陳代謝能力の低下などにより、肌が乾燥しやすくなります。特に目元・口元は皮脂の分泌量が少ないため、かさつきやすく、しわの心配をされる方も多いのではないでしょうか。
 しわ予防の対策の基本は、第一に水分補給です。乾燥から肌を守るということがとても大切なので、化粧水や美容液などを使って十分に保湿して下さい。部屋の暖房は控えめに、加湿することを心掛けてください。
 肌の新陳代謝は睡眠中やリラックスした状態で活発になるので、ストレスをためず、睡眠を十分に取り、食事はバランスよく、特にビタミンCを取るように心掛けて下さい。ビタミンC摂取は、風邪予防とともに、しわの防止にもつながります。

できてしまったしわの治療法はありますか。

顔全体のしわやたるみが気になるのであれば、赤外線領域の波長の光を照射し、コラーゲンの生成を促し、皮膚を引き締める「ソレラタイタン」という治療法があります。同じ光治療で、しみや赤ら顔の改善に効果が高い「フォトセラピー」も、肌の再生力を高めるのに有効です。最近注目されている治療法として、肌のリセットを目的とした「マイクロニードルセラピー」があります。極細針で皮膚に無数の穴を開け、薬剤を皮膚に直接吸収させることでコラーゲンが増え、肌を入れ替えるというものです。
部分的なしわの治療法としては、自分自身の血液を精製し血小板や白血球を濃縮して、気になる部分に注入する「白血球含有多血小板血漿(けっしょう)」注入療法があります。この血小板の中には、グロスファクターと呼ばれる多機能な成長因子が含まれており、組織の修復、コラーゲン産生、ヒアルロン酸産生、血管内皮細胞の増殖や新生などを促進して、肌の細胞を再生します。
できてしまったしわやくぼみに対しては、直接ヒアルロン酸やコラーゲンなどを注入する補充療法が行われています。このように、さまざまな方法がありますので、しわの悩みは専門医やかかりつけの美容皮膚科医へ相談されることをお勧めいたします。

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