2002年3月20日水曜日

「アレルギー性鼻炎」について

ゲスト/つちだ消化器循環器内科 土田敏之 医師

アレルギー性鼻炎とはどのような症状でしょうか。

 発作的にくしゃみが何度も出て、鼻水が止まらなくなる、あるいは鼻が詰まる。また、人によっては涙目になったりする症状があげられます。その人にとっての異物が鼻に入ってきたとき、異物を排除しようとして、くしゃみや鼻水で追い出そうとして出る反応です。

原因としては、どんなものがありますか。

 一番多いのはホコリ、ダニによるものです。次に、シラカバやイネ科の植物などの花粉によるもので、花粉が飛散する時期に発症します。本州では春先のスギによる花粉症が有名です。北海道ではスギ花粉症はあまり見られません。そして、動物の毛、フケによるものが続きます。予防法としては、ホコリ、ダニの場合は、窓を開けて空気を入れ替え、まめに掃除することが効果的です。逆に、花粉の場合は原因となる花粉の飛散時期には窓をできるだけ閉めて花粉の侵入を防ぎましょう。外出時には防じんマスクをしたり、家に入る前に体や衣類についた花粉を払うと、ある程度防ぐことができます。動物のアレルギーに関しては、接触しないことが一番です。また、体力が落ちていたり、寝不足や疲労、強いストレスを感じているときなど、個人の体調によって発症することもあります。日ごろから体力をつけ、規則正しい生活を送ることも大事な予防法です。

どのような治療法がありますか。

 抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤などの薬物治療が一般的で、薬によって症状を軽くすることができます。また、花粉やホコリ、ダニなどの原因抗原を完全に身の回りから取り除ければ問題ありませんが、現実的には不可能です。そこで、根本的な治療となるのが減感作療法です。原因抗原を体に入れて、抵抗力をつけるという治療です。原因抗原のエキスを薄めて腕に注射します。間隔をあけて、薄いものを少量から徐々に量を増やし、また濃度を濃くしていきます。個人差はありますが、2カ月以上はかかる治療法です。

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