2023年7月13日木曜日

矯正歯科治療はなぜ必要?

[なぜ、矯正歯科治療が必要なのですか?]

 歯並びやかみ合わせは、顔の印象を決める大きな要因の一つです。診療の現場でも、歯並びやかみ合わせが悪く「口を開けて笑うことができない」「人前で話したくない」など、見た目のコンプレックスから矯正治療を始める人が多いのが実状です。

しかしながら、歯並びやかみ合わせを改善することは、ただ審美的にきれいな口元をつくり出すことだけが目的ではありません。

 歯並びが悪いと、歯磨きが隅々まで行き届かず、虫歯や歯周病の原因になります。しっかりとかんで食べられないので、胃腸など消化器官にも大きな負担がかかります。また、かみ合わせが悪いと、肩凝りや頭痛、顎(がく)関節症の原因となるほか、前歯がかみ合わない開咬(かいこう)や、下の顎が出ている反対咬口(こうごう)などでは、発音に影響する場合もあります。

 歯並びとかみ合わせが良いと、体のバランスが良くなり、全身の筋肉の動きに良い影響があります。また、全ての歯がきちんとかみ合うことが、脳機能の発達や活性化に影響を与えることもさまざまな研究から知られています。矯正歯科治療は、見た目のコンプレックスを解消して生活の質を豊かにするだけでなく、口の中の健康、そして全身の健康を維持することにつながる歯科医療といえます。

[矯正治療を始める時期について教えてください]

 子どものうちに矯正するケースが多いようですが、成人後に始める人や健康長寿の観点から始めるシニア世代も増えています。年齢に上限はありませんが、顎の骨が成長途中にある子どものうちに行うのがベストでしょう。成長する力を利用することで、正しくかめるように骨格を誘導し、スムーズに歯並びやかみ合わせを改善できるからです。

 矯正治療の進化は目覚ましいものがあります。現在は歯に近い白色のワイヤや、透明なプラスチックやセラミックなどのブラケットによって、口元を目立たせないで治療することができます。また、歯の裏側(舌側)から治療する「見えない矯正治療」も普及しています。

 どのような方法、装置を選択するかは、個々人の歯並びの状態や年齢、環境、ライフスタイルなどが関わってきます。矯正治療は長期にわたるので、理想の治療を受けられるよう、納得いくまで話し合える矯正専門の歯科医を見つけることが大切です。


E-line矯正歯科
上野 拓郎 院長


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