2010年12月15日水曜日

「インフルエンザ」

ゲスト/つちだ消化器循環器内科 土田 敏之 院長

インフルエンザとはどのような病気ですか。
 インフルエンザとは、インフルエンザウイルスによる感染症を指します。インフルエンザには強い感染力があり、短期間のうちに流行が拡大し、死者を出すほど重症に陥るケースも珍しくありません。
 インフルエンザにかかると38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、倦怠(けんたい)感など全身の症状が強く、合わせて、のどの痛み、咳(せき)、鼻汁などの症状も見られます。さらに、気管支炎、肺炎などを併発することが多いのもインフルエンザの特徴です。ただし、インフルエンザか風邪かを自己判断するのは危険です。急激に熱が上がっても、ただの風邪である場合や、逆にインフルエンザ特有の症状がなく、体温も微熱程度や平熱のままでもインフルエンザであるということがよくあります。体の不調を感じたら、早めに医療機関を受診するのが良いでしょう。

インフルエンザの治療と予防について教えてください。
 もしもインフルエンザにかかってしまったら、まずは安静にして、十分に睡眠をとるようにしましょう。発症が48時間(2日)以内であれば、医療機関でインフルエンザウイルスの増殖を抑える薬を処方してもらえます。できるだけ病気の初期に治療を開始した方が効果を期待できますので、あやしいと思ったらすぐに医師の診断を受けることが大切です。
 家族に感染者が出たら、周りの人たちはウイルスに感染する機会を減らすことが重要です。インフルエンザウイルスは湿度に弱いので、加湿器などを使って部屋を適度な湿度(50〜60%)に保つようにしてください。
 また、空気中のウイルスを減らす空気清浄機を使用するのも、一つの方法です。時々窓を開けて室内の空気を入れ替えること、流行期には外出する際にマスクを着用することも有効です。
 マスクは罹患(りかん)した人では、咳やくしゃみの飛沫(ひまつ)から他人に感染するのを防ぐ効果もあります。感染者の衣服にはインフルエンザウイルスが付着していると考えられますが、ほかの家族の衣服などと一緒に洗濯しても感染する可能性は少ないです。

人気の投稿

このブログを検索