2004年8月25日水曜日

「義歯とインプラント」について

ゲスト/さとうのりゆき歯科クリニック 佐藤 範幸 歯科医師

義歯について教えてください

 失った歯の替わりを果たすのが義歯で、ブリッジや部分入れ歯、総入れ歯があります。たいていの場合、作ってしばらくは正常に機能しますが、時間がたつにつれ、痛い、しっかり噛(か)むことができない、すぐに外れる、ぴったりフィットしない、見た目が悪いなどの問題が生じることがあります。主な原因の一つは、歯が無くなったことによって歯根が徐々に吸収され、顎骨(がっこつ)が萎縮(いしゅく)するため、顎骨と義歯が合わなくなることによるものです。また、義歯の場合、粘膜上に載っている状態のため、元々噛む力自体は弱いのです。義歯を入れた後も半年に一度程度の検診を受け、調整をする必要があります。

インプラントについて教えてください。

 インプラントとは、人工歯根のことです。顎(あご)の骨に人工歯根となる金属(チタン)を埋め込み、それを土台にして、人工の歯を取り付けます。インプラントと顎の骨がしっかりと結合しているため、安定感があり、咀嚼(そしゃく)や会話がスムーズにできます。また、見た目も自然で、顎骨が萎縮することもあまりありません。インプラント治療をするには手術が必要です。2本の装着に40~50分程度の時間がかかり、局所麻酔で行います。インプラントが骨にしっかりと結合するまで、6~24週間程度かかり、その後歯となるヘッド部分を装着します。歯が無くなって時間がたっている場合、顎骨が吸収されインプラントの装着が難しいこともあるので、専門医と相談してください。また、インプラント治療は健康保険適用外なので、治療費を含む詳細については納得のいくまで説明を受けることをお勧めします。喪失した歯をすべてインプラントにする必要はありません。総入れ歯や数本の歯が無い場合、一部をインプラントにするだけで、義歯を安定した状態で使用することができます。インプラントも、長期のメンテナンスは必要になるので、定期的な検診は受けてください。

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