2003年4月23日水曜日

「新社会人のための口腔(こうくう)内ケア」について

ゲスト/庄内歯科医院 庄内 淳能 歯科医師

新社会人へ口腔内ケアのアドバイスを

 初めて誰かと会ったとき、会話をしながらどこを見ているのでしょうか。たいていの場合、目か口元を見つめていませんか。口元は、第一印象を決めるときに、目と同様に大切な役割を担っているのです。新社会人には、身だしなみとして、口元のケアを真剣に考えてもらいたいと思います。反対咬合(こうごう)など咬(か)み合わせや歯並びが悪い、歯の色が黒や黄色に変色している、口臭がするなどは、相手に対して悪い印象を与えます。まず、歯の色については、前歯が変色していないか、茶しぶやタバコのヤニによって変色していないか、自分でマメにチェックをして、気になる場合は専門医でホワイトニングの相談をしましょう。口臭は、匂(にお)いに本人が気付かないことも多いのですが、歯周病や虫歯が原因の場合もあります。歯科医の検診を積極的に受けて原因を断ち、その後は「食事をしたら、タバコを吸ったらすぐ磨く」を実践するといいでしょう。

咬み合わせや歯並びは、すぐには治りませんね

 そうです。矯正が必要になります。成人になってからでも矯正自体は問題ないのですが、目立つから嫌だという方が多いのです。しかし、口元が印象を決めるのであれば、放っておくことは一生の損にもなりかねません。欧米では歯並びの悪い人は出世できないとの見方もあるようです。また、咬み合わせや歯並びが悪いことによって、全身のバランスが悪くなり疲れやすくなったり、肩こりや頭痛を誘発することもあります。内側からの矯正など目立たない方法もあるので、一度専門医に相談してください。同時に、一般社会が、矯正具を付けた人を特別視することなく受け入れることも肝心です。経営者や管理職の立場の方は、「人前に出るなら矯正具はだめ」という考えを捨てていただきたいと思います。今年高校、大学に進学した人は、3年後、4年後の進学・就職活動を見据え、矯正を始めると理想的です。矯正期間は3~4年程度なので、歯並びが美しくなったところで、自信を持って新たな生活に挑戦できるはずです。

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