2012年10月24日水曜日
肌質や季節の変化に合わせたスキンケア
ゲスト/宮の森スキンケア診療室 上林 淑人 院長
スキンケア化粧品(基礎化粧品)の上手な選び方、使い方について教えてください 。
スキンケア化粧品にはクレンジング、洗顔料、化粧水、美容液、乳液、クリームなどたくさんの種類が存在します。ブランドや過剰な宣伝に流されてしまいがちですが、自分の肌質や肌の状態に合うものを選ぶことが基本です。肌に合わないものや必要ないものを使うと、逆に肌のコンディションを悪くしてしまうこともあります。
またスキンケア化粧品は、毎回、すべての種類を使うのが最適とは限りません。例えば、ニキビのできている肌には、油分を控えめにした方がいいのですが、「毎日の習慣だから」とオイルの多いクリームを付けてしまうと肌に負担を掛けてしまいます。その化粧品が自分にとってどのような効果があるのかを見極めて、使う量を調節したり、使うのを一旦やめたりすることも大事です。
どんな人でも季節によって肌のコンディションは変わります。季節の影響を受ける肌をよく見ながら、スキンケア化粧品を使い分けたり、使い方を工夫したりする必要もあります。
肌質や季節の変化に合わせたスキンケアとはどのようなものですか。
肌質は、大まかに「脂性肌」「普通肌」「乾燥肌」の3タイプに分けられます。脂性肌は、テカリやベタつきが目立つ肌質。乾燥肌は、しっとり感の足りないカサカサした肌質です。脂性肌タイプのスキンケアのコツは、丁寧な洗顔で余分な皮脂を取り除くこと、油分を過剰に補わないことです。一方、乾燥肌タイプは、肌に水分をしっかり保たせるために、保湿成分を含んだ乳液やクリームで油分を補うことが大切です。
季節の移り変わりは、気温や湿度が変化するので、肌の状態にも変化を感じがちです。これまでと同じスキンケアで刺激を感じたりするなど、肌の調子が優れない場合は、肌が不安定になっているサインかもしれません。例えば、夏、汗などで皮脂が大量に出る場合、美容液やクリームを付けすぎると、肌がベタつき、吹き出物などの原因になります。人によっては化粧水だけで十分です。一方、空気の乾燥するこれからの季節は、美容液や乳液を使っても、肌がカサつき、かゆみを伴うことがあります。保湿力に優れたクリームでしっかり潤いを与えましょう。夏のさっぱりとしたケアから、秋冬のしっとりとしたケアへの切り替えが大切です。
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