2002年6月12日水曜日

「きれいな歯を保つためには」について

ゲスト/庄内歯科医院 庄内淳能 歯科医師

健康的な白い歯を保つためにはどうしたらいいでしょうか

 歯が変色する要因としては、虫歯によるもののほか、たばこやお茶などの色が付着する場合、また補綴物(ほてつぶつ)の変色、歯と人工物の境目が露出して変色して見える場合などがあります。補綴物の変色の場合は詰め替え、かぶせ替えで、きれいにできます。金属やプラスチックより、瀬戸やセラミックを素材にした方が、変色はしづらいでしょう。もちろん、どんな素材でも、しっかりケアしなくては美しさを保てません。お茶、コーヒー、たばこのヤニなどによる、エナメル質の表面の着色は、PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)によって除去することができます。しかし、PMTCだけではきれいにできないエナメル質の奥にまでしみこんでしまった汚れには、ホワイトニングが効果的です。ホワイトニングとは、エナメル質の中にある有色素成分を直接分解する方法で、歯を傷つけることなく汚れのみを落とします。

ホワイトニングはどのような方法で行いますか。

 歯科医で行う「インオフィスホワイトニング」と、歯科医の指導のもと、自宅で行う「アットホームホワイトニング」があります。どちらも酸素漂白で基本的には同じですが、薬品の濃度が異なるため、要する時間が違います。インオフィスホワイトニングは1、2回の通院、アットホームホワイトニングであれば、上と下の歯で4週間程度かかります。どちらの方法が適しているか、歯科医と相談して決めるといいでしょう。ホワイトニングというと、審美的な面だけで捉(とら)えられがちですが、本来、歯というのは、虫歯が無いことはもちろん、歯並びや咬(か)み合わせも含めて、人前で躊躇(ちゅうちょ)なく笑顔になれる、自信を持てる口元であること、それが健康な歯といえます。健康できれいな歯を保つためには、治療のほか、ブラッシング指導や、歯に関する悩みを親身に聞いて、一緒に考えてくれる掛かりつけの歯科医を見つけることが一番の近道だと思います。

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