2013年2月6日水曜日

せきぜんそく


ゲスト/医療法人社団碩心会北海道大野病院附属駅前クリニック 古口 健一 院長

せきぜんそくとはどのような病気ですか。
 風邪は治ったのに、何週間もせきが治まらない。そんな人はせきぜんそくになっているかもしれません。せきぜんそくは、ぜんそくの前段階といえる状態で、せきが慢性的に続きますが、ゼイゼイ・ヒューヒューといった喘鳴(ぜんめい)がないのが特徴です。発熱や痰(たん)などの症状はほとんど出ません。季節の変わり目に出始めることが多く、夜中から明け方にせきが激しくなるほか、室内外の温度差や喫煙でせきが出やすくなります。
 一般的なぜんそくと同様、気道(呼吸をするときに空気が通る道)が狭くなり、いろいろな刺激に対して過敏になることで、炎症やせきの発作が起こります。花粉や動物の毛、ホコリやダニなどのハウスダストによるアレルギーが主な原因と考えられていますが、最近はストレスから発症するケースも多く、患者数は年々増加しています。比較的女性に多くみられ、しばしば再発を繰り返します。放っておくと約3割の患者さんがぜんそくに進んでしまうので、注意が必要です。目安として、風邪をひいた後に3週間以上せきが続くようなら、専門医で詳しく診てもらうことをお勧めします。

せきぜんそくの診断と治療について教えてください。
 せきぜんそくと紛らわしい疾患には気管支炎やアトピー咳嗽(がいそう)、百日咳などがあり、いずれも適切な治療を行わなければせきが長引く原因となります。また、長引くせきは肺がんや慢性閉塞(へいそく)性肺疾患(COPD)、間質性肺炎などの重い疾患が原因となっている場合もあるので、たかがせきと軽視せず、専門検査を受けることが大切です。せきぜんそくが疑われる場合は、問診で病歴などを詳しく尋ねた上で、血液検査や肺機能検査、痰の検査などを行い、さまざまな症状から総合的に診断します。
 せきぜんそくに一般的なせき止め薬や風邪薬、抗生物質を用いても効果はありません。治療にはせきを抑えるための気管支拡張薬と、せきを引き起こす原因となっている気道の炎症を治すための吸入ステロイド薬を使います。せきが抑えられても、ぜんそくへ移行するのをしっかりと防ぐため、数カ月〜半年ほどは吸入ステロイド薬を使う必要があります。自己判断で薬を中止せずに、医師の指示通りに根気よく治療を続けることが重要です。