2007年1月11日木曜日

「高血圧」について

ゲスト/宮の沢内科・循環器科クリニック 佐藤 愼一郎 医師

高血圧について教えてください。

まず、高血圧の基準ですが、日本でも世界でも上(収縮期血圧)が140mmHg以上、下(拡張期血圧)90mmHg以上で高血圧ということになります。  高血圧は、肩凝り、頭痛、動悸(どうき)、めまいなどの症状が現れることもありますが、多くの場合はっきりとした症状がないため、健康診断などで指摘されても、あまり気に留めない人が多いのも事実です。  しかし、高血圧の本当の恐ろしさは合併症にあります。高血圧によって血管や心臓に強いストレスをかけ続けていると、やがて狭心症、心筋梗塞(こうそく)、心不全、脳卒中、腎不全など、生命の危機や、大きな障害に結びつく重大な疾患を引き起こす要因となります。健康診断などで医師に高血圧を指摘された場合は、必ず専門医を受診してください。

高血圧と診断されたらどうなりますか。

最初に過去の経過や家族歴、合併症などから重症度を評価し、軽・中等症の場合、治療のスタートは食事療法、運動療法など生活習慣の改善から始まります。 また、高頻度に合併する糖尿病や高脂血症のコントロールが特に大切です。  食事面では、まず塩分制限が重要になります。高血圧患者の一日の塩分摂取目標は6g以下です。さらに体重がオーバーしている場合は、カロリーコントロールが必要です。適度のアルコールは構いません。喫煙している人は、ぜひ禁煙してください。タバコは血管をひどく傷めます。  運動は、軽めの運動を30分程度、週に3回以上続けると効果があります。ひと駅歩く、エレベーターを使わないなど日常の中で意識して運動量を増やすといいでしょう。  このような生活習慣の改善を行っても、血圧が高いままの場合は、薬物治療を開始します。最近は副作用も少なく優れた効果の降圧薬も多く、服薬の継続が血圧の安定をもたらし、心・脳・血管系の病気の予防や健康寿命に役立っています。もちろん、減塩や肥満の是正など生活習慣の改善が順調であれば、それだけで血圧が良好に管理されることも可能です。ただし、家族歴のある人は慎重な観察が必要です。いずれにしても、自分勝手な判断で服用を中止するのは危険です。