2003年7月9日水曜日

「若年からの骨粗しょう症予防」について

ゲスト/草薙レディースクリニック 草薙 鉄也 医師

骨粗しょう症について教えてください。

 骨粗しょう症とは、大根に「す」が入ったような、骨がスカスカの状態になることをいいます。症状としては、腰痛、背痛などの疼(とう)痛、身長が低くなる、背骨の変形のほか、骨がもろくなるため、転ぶ、ぶつけるなど、ちょっとした衝撃で骨折につながります。老年になってからの骨折はそのまま寝たきりになったり、痴呆につながる恐れがあります。骨の形成と女性ホルモンには深い関係があり、更年期になってホルモンの分泌量が減ると、骨を溶かす破骨細胞が活発に働くようになります。さらに、カルシウムは女性ホルモンやビタミンDの助けがないと体内に吸収されないので、徐々に骨の中のカルシウム量が減って、骨粗しょう症が進行します。

どうすれば骨粗しょう症を予防できますか。

 骨粗しょう症は「お年寄りの病気」と考えている人が多いと思います。しかし、実際には若いうちからの偏った食事や極端なダイエット、運動不足など、蓄積された生活習慣による弊害が原因となることが多いのです。また、アレルギーやぜんそくなどの患者に処方される副腎ステロイド剤の使用によっても、骨粗しょう症になることがわかってきました。年を取って症状が出てからでは手遅れです。若いうちから、骨粗しょう症予防を心がけましょう。骨密度は、正常値が80%以上、骨量減少(骨粗しょう症予備群)が79~70%、69%以下が骨粗しょう症になります。平均で30~65歳までに3割程度は減少しますから、30代では100%の骨密度がないと、将来骨粗しょう症になる可能性が大きいということになります。予防策として、20代、30代、40代、それから大病をした後・閉経期に骨密度を検査してください。腕で測っても肝心の背骨や大腿(たい)骨の骨密度はわかりません。必ず背骨、大腿(たい)骨で計測しましょう。骨密度値が平均以下であれば、意識的にカルシウム、ビタミンDを摂取し、適度な運動を心掛けて、骨量増加を目指します。また、閉経時にはホルモンの激変で大きな影響が出ますから、専門医を受診し、必要なら症状に合った薬を服用するのも有効です。