2020年4月15日水曜日

豆乳アレルギーとシラカバ花粉症

ゲスト/医療法人社団 大道内科・呼吸器科クリニック 大道 光秀 院長

豆乳アレルギーについて教えてください。
 健康志向の高まりから、豆乳の人気が高まっていますが、豆乳を飲んだ後で、口の中が痒くなったり、胃腸の調子が悪くなったりする方がいらっしゃると思います。これは「大豆アレルギー」によるものです。食物アレルギーとは、食物を摂取した時に、身体が食物に含まれるタンパクを異物として認識し、自分の身体を防御するために過剰な反応を起こすことです。アレルギーを引き起こす環境因子(ダニ、花粉、食品など)をアレルゲンといいますが、大豆に含まれるアレルゲンタンパクの一種で「Glym4」という物質が、大豆アレルギーの原因アレルゲンであることが分かっています。
 豆乳などの大豆製品を飲食した後で具合が悪くなるのに、通常の大豆のアレルギー検査をしても異常がないと診断された方もいらっしゃると思います。このケースでは、Glym4を測定すると異常が出ることがあります。最近、Glym4の測定が、保険適用で検査できるようになりました。
 Glym4はカバノキ花粉(シラカバやハンノキ)の主要なアレルゲンである「PR-10」という物質の仲間であるため、シラカバ花粉症の患者さんの一部も大豆アレルギーとなります。ただ、このアレルゲンは加熱や発酵処理で抗原性を失うため、味噌やしょう油、煮豆などではアレルギー反応は起こりません。豆乳が、最も起こりやすく、もやしや枝豆、豆腐でも起こるケースがあります。

大豆アレルギーと果物アレルギーは関係がありますか?
 PR-10という物質は、大豆以外にもリンゴ、モモ、サクランボ、ナシ、ビワなどのバラ科の果物にも含まれています。そのため、大豆アレルギーやシラカバ花粉症の患者さんでは、これらの果物を食べた時、口やのどが痒くなったり、ひどい場合は呼吸困難を起こしたりします。逆に、リンゴなどの果物を食べると、口やのどが痒くなるようなアレルギー症状を持つ人は、大豆アレルギーも合併していることが多いです。
 シラカバ花粉症の患者さんは、シラカバ花粉もシーズンにはひどいせき込みが2〜3カ月続いたり、ぜん息を併発したりするので、大豆アレルギーやバラ科の果物アレルギーをお持ちの方が長引くせきに悩まされている場合は、呼吸器内科での詳しい検査をお勧めします。