2014年2月12日水曜日

不登校


ゲスト/医療法人 耕仁会 札幌太田病院  太田 健介 院長

不登校について教えてください。
 不登校とは、何らかの心理・身体的、社会的要因などにより、登校しない状態です。平成24年度の政府統計では、小学生の0.31%、中学生の2.5%に不登校を認め、平成3年の2倍以上に増加しています。
 原因は多様で、不安などの情緒的混乱、無気力、友人関係上の問題、親子関係上の問題、学業不振などが多く、いじめが原因の不登校は2.1%とされます。
 最近は、携帯電話やインターネット、ゲーム依存による生活リズムの乱れが合併する症例が増えています。また、家庭の要因も大きく関与し、父性の欠如、過保護過干渉、母子密着などが多く認められます。また、背景に発達障害や精神障害があることもあります。
 不登校の子どもの第1期:腹痛や吐き気、目まい、朝起きられないなどの身体症状や母子密着などです。第2期:反抗、暴言、暴力。不登校が長期化し、集団生活や友人関係から得られる体験が得られず、第3期:ひきこもり状態となります。その結果、将来の社会適応がより困難になります。

不登校の治療について教えてください。
 不登校は、対応が早ければ早いほど、治療成績が良いです。早期ではなるべく早く学校に戻す行動療法的アプローチが有効です。背景にうつ病などの精神疾患が隠れているケースもあり、その場合は精神疾患への治療が必要です。
 不登校に対する治療は、1~2週間の入院で行われる場合が多いです。入院により、母子分離ができ、規則正しい生活が身に付き、多年齢層との集団生活により、視野が広がり、精神的自立が促されます。
 また、内観療法という認知療法も行われることがあります。これにより、自分のことをより客観的に見られるようになり、親や周囲の責任だと思っていたことを、自分の問題として捉え、前向きに行動できるようになります。ピアサポート、アニマルセラピーや、遊戯療法(ダーツなど)を通して心を開き、楽しく治療することも大切です。
 さらに、院内学校で学習指導を行う病院もあります。ほかに、家族療法および学校との連携も必須です。送迎や自転車貸与などの登校支援も有効です。