2009年11月18日水曜日

「視力検査でわかること」について

ゲスト/ふじた眼科クリニック 藤田 南都也 医師

視力検査について教えてください
 眼科では、さまざまな治療の折に、視力検査を勧めます。視力に不安がないと断る人もいますが、視力検査からはさまざまなことがわかります。単に「視力」といっても眼科で測定する場合は裸眼視力だけではなく、近視や遠視、乱視などの屈折異常、さらに矯正レンズを当てた状態で1.0以上の良好な視力が得られるかどうかの検査まで行います。
 小学生のお子さんがたとえば視力が0.8だったら「授業に支障がないからいいだろう」と考えますが、強い遠視の場合は矯正レンズを当てても良好な視力を得られない場合があります。これは「弱視」という病気です。小学生のうちに治療しないと中学生以降に治療しても効果は期待できず、成人しても、日常生活や運転免許の取得に支障を来たすことにもなります。「見えづらい」原因が遠視なのか近視なのか区別することは難しいので、学校の視力検査で不良を指摘されたら眼科での詳しい検査が必要です。

視力検査で目の病気が見付かるということですね
 成人の場合は高血圧の方に多く発生する網膜静脈閉塞(へいそく)症や、糖尿病網膜症では、部位によっては視力障害が出ます。普段両目で見ていると片目に異常があってもなかなか気付かないものです。眼科で片目ずつ視力を測定して初めて見つかることがあります。
 強度近視の場合は網膜が平均より薄く、網膜剥離(はくり)などの重大な病気を引き起こす可能性がより高くなります。一定以上の近視と判明したら眼底の精密検査をお勧めします。
 また、中年以降で急に手元が見やすくなってきた場合には、白内障が始まり、水晶体の中心部分が固くなって近視化を起こしている場合があります。さらに白内障が進行すれば矯正視力も低下してきますが、裸眼視力の検査だけでは視力低下の原因が老視なのか違うのか判断できません。また、初老以降の年齢では網膜の大切な部分に変性が起こり視力が少しずつ落ちてくる場合もあり、これも視力を測れば眼底の精密検査が必要か判断できます。
 普段から視力や屈折の検査をしておくことは、病気の早期発見につながることが少なくないのです。