2002年2月13日水曜日

「近視の矯正手術」について

ゲスト/誠心眼科病院 前川浩 医師

コンタクトレンズに異物感がある、眼鏡は疲れる、日常的に不便があるといった場合、手術によって近視矯正をすることができますか。

 目は、入ってきた光を角膜と水晶体で屈折させ、網膜上の一点に焦点を合わせています。しかし角膜のカーブが強すぎたり、眼球が前後に長くなってしまった場合、網膜の前方で焦点が合ってしまい、近くのものは見えても遠くのものがよく見えないという状態が近視です。乱視は主に角膜にひずみがある場合に起こります。現在、毎年数百万人が受けているといわれるポピュラーな近視矯正手術は、角膜の実質層の一部を特殊なレーザー光線で削り、屈折率を変えて視力を矯正する治療です。乱視を伴う場合は、乱視もある程度矯正できます。ただし、乱視の単独の矯正手術は、現在認可されていません。また、目に病気のある人、角膜が異常に薄い人など、手術に適さない人もいます。

手術の痛みや危険性はありますか。

 「LASIK(レーシック)」と呼ばれるこの手術は、1000分の1ミリ単位で角膜表面を削ることのできる特殊なエキシマレーザーの実用化によって、1995年から臨床で行われるようになりました。高度な技術が必要ですが、手術自体は目薬による麻酔なので痛みもなく、片目15分程度で終了します。もちろん入院の必要はありません。視力は通常、1週間程度で安定します。まったくリスクが無いわけではありませんが、大きな合併症の報告はほとんどありません。費用については、コンタクトレンズや眼鏡と同様に、健康保険の適用外になります。

手術でどの程度視力が回復しますか。

 術前の近視・乱視の程度によりますが、全体の約90%の人が0.7以上、80%の人が1.0まで回復すると報告されています。矯正が弱い場合は追加手術も可能です。個人差があるので事前に精密適正検査が必要です。角膜というデリケートな部分の手術ですから、十分に説明を受け、自分で納得してから手術することをおすすめします。事前説明やアフターフォローのしっかりした眼科専門医を選びましょう。