2013年4月17日水曜日

骨粗鬆症


ゲスト/札幌駅前アップルレディースクリニック 工藤 正史 院長

骨粗鬆(しょう)症について教えてください。
 「骨が折れやすくなる」「骨がスカスカになる」という骨粗鬆症は、日本では男女合わせて約1300万人ほどになっています。骨が折れやすくなった場合、くしゃみやせきをしただけでも、あばら骨が折れたりすることもあります。昔は高齢になると骨がもろくなり折れやすくなるのは当たり前と考えられてきましたが、現在では生存期間の延長だけでなく生活の質の維持向上が求められます。従って骨折の予防は重要で、骨粗鬆症治療の意義はここにあります。
 女性は閉経に伴う女性ホルモンの低下を契機に骨量が急激に減少します。女性の発症率は男性に比べ3~4倍も高くなっています。骨粗鬆症は痛みなどの自覚症状がありませんので定期的な検査が重要です。特に閉経後や、卵巣機能不全のある方、腰痛を訴える方、骨粗鬆症の家族歴のある方、やせている方、副腎皮質ステロイド内服、甲状腺機能異常のある方は積極的な骨密度測定が必要です。最小限必要な血液検査は血清カルシウム、リン、アルカリフォスファターゼです。
 骨粗鬆症の診断は数種類ありますが、DXA法(デキサ法)による腰椎と大腿骨頸部(けいぶ)の骨密度測定が重要です。X線で脆弱性骨折(小さな外力によって発生する骨折)があれば骨粗鬆症、骨折がなくても骨密度が若年女性平均(YAM)の70%未満なら骨粗鬆症、70~80%なら骨量減少となります。
 骨粗鬆症と診断された場合は、薬物治療にて骨量低下を防止し骨折を予防します。さらに生活習慣や食事療法含めたライフスタイルの改善が必要です。1日800mgを目標にカルシウムを摂取しましょう。タバコやアルコールなどの多量摂取や高塩分食などは避けましょう。適度な運動の継続は骨量低下や骨折の防止に対しては有効で、散歩や水泳、体操などで背筋の強化運動もお勧めです。
 若い人も骨粗鬆症にならないために骨量をしっかり蓄積することが大切です。女性の骨量は20歳頃に最大値となり、その後40歳頃まではほぼ一定ですが、その後は徐々に減少するからです。成長期の方も無理なダイエットを避けバランスのよい食事と運動、いつの時代も大切なことは一緒です。
 転んで手をついただけで骨折にならないようしっかりと予防して下さい。