2007年9月19日水曜日

「リウマチの診断と治療の流れ」について

ゲスト/佐川昭リウマチクリニック 佐川 昭 医師

リウマチの診断について教えてください。

 関節リウマチは、自己免疫疾患である膠原(こうげん)病の一つです。全身性エリテマトーデスなどほかの膠原病に比べ患者数が多く、40歳以上の女性に特に多く発症する疾患です。
リウマチの初期症状として代表的なものは、手のこわばり、関節痛です。起床時の痛み、こわばりが何日も続くようなら、関節リウマチの可能性があります。リウマチの専門医を受診した場合は、まず問診で症状の経過と今の状態を確認します。続いて、関節の痛みや腫れ、熱感、屈曲など患部診察を行い、さらに採血やレントゲン写真などで総合的に診断します。場合によってはレントゲン写真では診断が難しいこともあり、この場合は超音波診断(関節エコー)やMRIで詳細に検査します。リウマチもほかの疾病と同様に、早期に発見し、早期に治療を開始することが、スムーズな症状改善に役立ちます。

治療について教えてください。

 関節リウマチであった場合は、患者さん本人によく理解していただけるよう、病状を説明します。治療の中心は薬物投与ですが、日常生活での注意点を勉強し、リハビリの重要性を実感することもリウマチ治療では重要です。初期治療としては、関節破壊を予防するために、抗リウマチ薬の処方をスタートします。さらに、消炎鎮痛剤、局所または少量のステロイドを考慮します。同時に理学療法、作業療法を用いたリハビリテーションを勧めます。このような治療を3カ月以上行っても、痛みや腫れが持続し、炎症反応が見られる場合は、初期治療の効果が不十分であったと考えられます。
 次の段階として、抗リウマチ薬のメトトレキサート製剤による治療を行います。それでも十分に効果が得られないようであれば、点滴薬や皮下注射薬などの生物学的製剤による治療を行います。生物学的製剤は、近年導入された新薬で、リウマチ治療に画期的な効果をあげています。ただし、感染症にかかりやすくなる、高価であるなどの問題点もあります。リウマチは完治の難しい病気ですが、最近はさまざまな治療薬がありますから、あきらめずに上手に付き合っていくという心構えを持つことが肝心です。