2006年3月1日水曜日

「男性型脱毛症」について

ゲスト/緑の森皮膚科クリニック 森 尚隆 医師

男性型脱毛症について教えてください

 男性型脱毛症は、主に前頭部と頭頂部が徐々に薄くなっていくもので、若い人では20歳過ぎからみられます。男性ホルモンが5α(アルファ)リダクターゼという酵素によって脱毛を引き起こす物質(DHT)に変化することや遺伝によって起こると考えられています。 5αリダクターゼの影響が働きにくい後頭部、側頭部は脱毛が起こりにくくなります。

治療法、予防法はありますか? 

 副作用が少なく有効性の高い飲む育毛剤が最近発売されました。これは、5αリダクターゼの働きを抑え、その結果DHTの生成を防ぐことによって、脱毛の進行を遅延させるといわれています。本来は、前立腺肥大や前立腺がんの治療薬として開発された医薬品ですが、発毛効果があることが分かり、育毛剤としての用途が広がりました。薄毛が気になり始めたときに対処するのが有効です。効果の判定には6カ月間飲み続ける必要があります。この薬を服用するには、医師の診断と処方せんが必要で、保険の対象にはなりませんから注意が必要です。
 日常生活の中での注意点としては、過労やストレスをできるだけ避け、睡眠や栄養を十分に取るようにします。喫煙は控えた方が良いでしょう。洗髪はできるだけ毎日行い、特にフケや頭皮の皮脂が気になるときは、念入りに洗いましょう。適切なシャンプーを選び、頭皮を十分マッサージして血行促進することが大事です。ただし、シャンプ-の使い過ぎや地肌をこすり過ぎることは逆効果です。すすぎは十分に行ってください。
 頭皮や髪の毛を健康にする栄養素は、タンパク質、ビタミンE、そしてシスチン(アミノ酸の一種)という成分です。タンパク質やシスチンは、髪の毛の原料となり、ビタミンEは頭皮の血行を良くします。また、海藻類に含まれるヨードという成分も、髪の毛を健康に保ち、抜け毛を予防するといわれています。これらの栄養素を含む食品を取ると効果が期待できます。また、ストレスは抜け毛の大きな原因となります。ビタミンB群やCを十分にとり、ストレスに対する抵抗力を付け、抜け毛を防ぐようにしましょう。