2020年1月15日水曜日

ドライマウス

ゲスト/医療法人社団アスクトース 石丸歯科診療所 近藤 誉一郎 院長

ドライマウスについて教えてください。
 ドライマウスは、何らかの原因で唾液の分泌が抑制され、口腔内が乾燥することによって引き起こされるさまざまな症状のことをいい、特に中高年の女性に起こりやすい症状です。
 唾液は通常は1日1~1.5リットル分泌されます。加齢やストレス、薬の副作用などで分泌量が低下します。唾液は消化酵素のアミラーゼを含み、食事時に多量に分泌され嚥下(えんげ)を補助します。お茶や水、汁物がないと食事ができない人は、唾液分泌量が低下していることが推測されます。口腔内が乾燥すると、乾いたものが食べにくい、飲み込みづらいなど摂食や嚥下(えんげ)に問題が生じるほか、発音が不明瞭になりスムーズな会話ができなくなるなど、口腔機能障害が心配されます。また、唾液には抗菌・免疫作用や保湿、自浄、歯の再石灰化促進を有する成分も含まれていて、食事以外の時も分泌されています。そのため唾液分泌量の低下は、口腔や舌の痛み、ネバネバ感や味覚障害を来すほか、むし歯や歯周病、口内炎の原因になります。

治療について教えてください。
 ままずは原因の特定から始めます。ドライマウスを引き起こす特殊な疾患としては、シェーグレン症候群があり、疑われる場合は血液検査や生検など精密検査が必要となります。
 多くのケースは歯科医による問診と唾液分泌量の測定検査などで原因が特定できます。
 歯科領域の主な原因としては、唾液腺の機能低下や口呼吸、むし歯や歯周病、合わない入れ歯を我慢して使っていてきちんと咀嚼(そしゃく)できてないことが挙げられます。
 治療は原因疾患に対する治療と併せ、口腔内の保湿効果を期待できるジェルやスプレーなどを使ったりして症状を緩和していきます。またガム咀嚼(そしゃく)や唾液腺のマッサージを行ったりすることもあります。唾液腺の異常を放置していると、改善が難しくなるケースもあります。口の渇きに気付いたら、早めにかかりつけ医にご相談ください。