2018年11月21日水曜日

便秘の原因〜〈ねじれ腸〉について〜

ゲスト/琴似駅前内科クリニック 高柳 典弘 院長

ねじれ腸について教えてください。
 最近テレビなどにも取り上げられている大腸の形態異常、いわゆる「ねじれ腸」。大腸の一部がねじれることで起きる便秘があることが分かってきました。①子どもの頃から便秘だった。②腹痛を伴う便秘になったことがある。③便秘の後、下痢や軟便が出たことがある。④運動量が減ったら急に便秘になったことがある。これらの症状のうち2つ以上に該当すると、腸がねじれている「ねじれ腸」の可能性があるとされています。
 ②の「腹痛を伴う便秘」とは、腸は動くものの便が出にくい(通りにくい)ため痛みを感じるものと考えられ、主にストレスが原因で発症する「便秘型過敏性腸症候群」と非常に似ています。一方、発症にストレスが関与しない「過敏性腸症候群」では、一般的に教科書などに載っている腸管の形態と異なる、電話コードのように大腸がねじれているなど腸の形の異常を持つ方が多く、その場合は腸管形態に合わせたマッサージやエクササイズで便秘が改善されるケースが多いことが報告されています。当院でも患者さんの大腸内視鏡検査をするなかで、腸の一部がねじれている人は便秘になりやすい傾向があり、ねじれている部分を解消・修復することで一時的に症状が改善する方が多く、「ねじれ腸というタイプの便秘」を裏付けるものと思われます。

ねじれ腸による便秘を解消する方法はありますか。
 ねじれ部位は人によって異なりますが、ねじれている場所を外からマッサージすることだけでも症状が改善するケースもみられます。基本は、左わき腹の下行結腸と下腹部のS字結腸がねじれやすいので、お腹の左側をメーンにやさしい力で腸を揺さぶるようにマッサージするのがコツです。肋骨の内側にある、腸の曲がり角を揺らす上体ひねりを加えるのも効果が期待できます。
 腹痛を伴わない便秘は、腸の動き自体が悪いことが多くマッサージが有効でないケースが多く、別の対策や治療、生活習慣の改善が重要です。また、便秘の原因は腸のねじれだけでなく、大腸・直腸がんや腸の炎症が隠れている可能性も考えられます。便秘(下痢)に伴う血便や体重減少のある方、お腹が張る感じや腹痛が続いている方、また特別な症状はなくても40歳以上の方には、大腸の検査をお勧めします。