2014年12月17日水曜日

高血圧の原因疾患と治療


ゲスト/道 高血圧診療所 道林 勉 所長

高血圧になる病気について教えてください。
 高血圧は、心臓から出る太い動脈から始まって細い動脈に至る動脈内圧が、正常より高くなっている状態です。高血圧になる病気は、原因がすでに明らかになっている二次性高血圧と、原因が不明の一次性高血圧とがあります。
 二次性高血圧には、腎性高血圧、内分泌高血圧、心臓血管性高血圧、妊娠中毒症などがあります。腎性高血圧であれば、糸球体腎炎、腎盂(じんう)腎炎、膠原(こうげん)病などの腎臓自体の病気や、腎動脈瘤(りゅう)、腎動脈粥(じゅく)状硬化など、腎臓に入っていく動脈の病気が考えられます。また、内分泌性高血圧では、糖尿病、副腎髄質や皮質ホルモンの過剰分泌による高血圧があります。一次性高血圧は、専門的な詳しい検査によっても診断のつかない残りの高血圧をいいます。

高血圧を治すのに大切なことを教えてください。
 まず循環器病の専門医を受診し、高血圧の原因疾患を明らかにします。検査は広範囲に及ぶので、入院検査をお勧めします。二次性高血圧と診断された場合は、その原因を除くための治療が開始されます。原因疾患への対応処置は、高度な医療技術を要し、長期に及ぶものが多いのです。
 検査で原因が明らかにならなければ一次性高血圧です。高血圧全体の約90%を占めるとされます。遺伝性ですが、精神緊張や不安、過労、食塩摂取量などの環境因子も重視されています。原因療法ができないため、症状を和らげる対症療法が行われます。放置しておくと、脳出血などの致命的な脳血管障害となるので、血圧の定期的なチェックが必要です。注目すべきことは、この高血圧が進行すると精神感動・精神衝撃によって高まる交感神経活動や腎昇圧系の働きが、抑制されているときでも、高血圧となることです(低レニン性高血圧)。高血圧が長く続き細い動脈が硬くなっているときに見られます。
 高血圧を治すのに大切なのは、治療を受ける側の強い意志です。降圧剤の働きだけでは治療は奏功しません。生活環境・習慣の是正など長期にわたる取り組みが必要となります。