2014年10月1日水曜日

区別が紛らわしい足の皮膚病


ゲスト/宮の森スキンケア診療室 上林 淑人 院長

水虫とそれに似た区別しにくい皮膚病を教えてください。
 水虫とは白癬(はくせん)菌というカビの仲間が、足の指の間や足の裏などに感染して起こる皮膚病です。かゆみを伴うことが多く、皮がむけたり水疱(すいほう)ができたりします。水虫かどうかは患部を見ただけでは分からないこともあり、菌の存在を顕微鏡で確認する必要があります。
 水虫と紛らわしい疾患として異汗性(いかんせい)湿疹や掌蹠膿疱(しょうせきのうほう)症などがあります。異汗性湿疹は、汗の刺激やアトピー素因が原因で起こると考えられており、足の裏に細かい水疱状の湿疹が生じ、皮がむけたり強いかゆみを伴ったりします。掌蹠膿疱症は、手のひらや足の裏に膿を伴った水疱(無菌性膿疱)を形成し、皮がむけたり亀裂を生じたりします。
 爪から白癬菌が侵入して起こる爪白癬も水虫の一種です。爪が白濁し爪甲が厚くなるのが特徴です。しかしながら激しいスポーツの影響やきつい靴を履き続けるなど、長期にわたる様々な物理的な刺激で爪甲が厚く変形をきたすこともあり、見ただけでは爪白癬の診断は困難です。爪白癬の場合も菌の存在の確認が必要です。
 水虫かどうかの素人判断は危険です。水虫と思い込み、市販薬でこじらせる場合もあります。最初に診断を間違えれば治るものも治りません。市販薬などを使い効果が出なかった場合は違う病気である可能性を考え、専門医を受診することをお勧めします。

イボとうおのめ、たこの違いを教えてください。
 足底に硬く存在し歩行時に痛みを起こす皮膚疾患に、イボ、うおのめ、たこなどがあります。イボは正式には「尋常性疣贅(ゆうぜい)」といい、ウイルスの一種が感染して起こる皮膚病です。うおのめ、たこはそれぞれ「鶏眼(けいがん)」「胼胝(べんち)」と言います。これらは靴が足に合っていない、歩き方が悪いなど、足の裏への過度の圧力が原因となり、角質が皮膚深くに食い込んだり(鶏眼)、厚く盛り上がったり(胼胝)したものです。
 イボは液体窒素による冷凍凝固治療が一般的です。うおのめ、たこはメスなどで硬い部分を削る処置を行います。角質を浸軟させる外用剤を併用することもあります。
 イボ、うおのめ、たこは見た目だけでは区別が難しく、特にイボはウイルス性のため放っておくと知らずに広がるケースもあるので、きちんと診断を受けることが大切です。