2013年12月18日水曜日

婦人科クリニックでできること

ゲスト/札幌駅前アップルレディースクリニック 工藤 正史 院長

婦人科クリニックの診療内容について教えてください。
 婦人科クリニックで行う検査などについて簡単に説明します。施設によってはできない項目がありますので、受診前にご確認ください。
 検査には、子宮頸(けい)がん、子宮体がんの検査、子宮頸がんの原因とみられるHPV(ヒトパピローマウイルス)を持っているかのリスク検査、HPVの型判定の検査などがあります。また、子宮頸がん検診で異常所見が見られた場合、精密検査として組織診を行います。
 超音波検査は、子宮筋腫や卵巣の腫瘍の有無など多くの情報が分かる大事な検査です。膣(ちつ)おりもの検査では、一般細菌、性感染症の原因菌を調べます。近年、性感染症の中で増加しているのが尖圭(せんけい)コンジローマです。治療が非常に困難で、完治までに長い治療期間が必要となります。
 B型・C型肝炎、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、梅毒とヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)の感染は、血液検査で分かります。HTLV-1は、特に妊婦の方の母乳感染に注意が必要です。
 そのほか、妊娠判定と妊娠経過のフォロー、風疹の抗体検査、インフルエンザや子宮頸がんの予防接種なども行っています。また、膀胱(ぼうこう)炎の治療も婦人科で受けられます。

ピルの処方、不妊症治療などについて教えてください。
 緊急避妊用ピルと低容量ピルの処方があります。低容量ピルは、避妊効果だけでなく、月経痛の軽減や肌トラブルの改善などの目的でも効用を発揮するほか、旅行や試験などのスケジュールに合わせて月経の時期を調節できます。また、卵巣がんや子宮内膜症、骨粗しょう症などに対して予防効果があるとされています。
 不妊治療は、精液所見の異常などを調べ、排卵期を予測して性生活を持つタイミング療法や、人工授精、体外受精などの方法を取ります。また、血液検査(AMH:抗ミュラー管ホルモン)で卵巣年齢(卵の数)が分かります。
 思春期に多い月経困難症や月経不順は、血液検査によるホルモン検査の確認が必要な場合があります。また、更年期障害には、女性ホルモン補充療法や漢方療法などを行います。高齢者の寝たきりの原因の第2位は、骨粗しょう症による骨折です。健康な骨を維持するためにも定期的な骨密度検査の受診をお勧めします。女性には年代特有の病気、問題が数多くありますので、かかりつけの婦人科クリニックを見つけることが大切です。