2012年9月5日水曜日

関節の痛み


ゲスト/北海道内科リウマチ科病院 清水 昌人 副院長

関節に痛みを伴う病気について教えてください。
 膠原(こうげん)病の一つである関節リウマチが代表的なものです。進行すると関節の骨が溶けてくるのが特徴です。そのほかの膠原病には、シェーグレン症候群、全身性エリテマトーデス、皮膚筋炎、多発性筋炎、強皮症、混合性結合組織病などがあり、いずれも関節痛を引き起こします。
 シェーグレン症候群は、主に唾液腺と涙腺が障害される疾患で、唾液や涙が減少し、口が渇く、目が乾くといった症状のほか、冷たい物に触れると手足の指が真っ白に変色する症状(レイノー現象)がみられることもあります。一部には発熱、リンパ節腫脹(しゅちょう)、間質性肺炎など全身症状を伴い、約25〜40%の割合で慢性甲状腺炎(橋本病)を合併します。
 全身性エリテマトーデスは、主に若い女性に発症する自己免疫疾患の代表です。顔面や手指に特徴的な発疹が出現し、発熱などの全身症状とともに、腎臓や中枢神経、肺などいろいろな臓器に障害を起こす場合があります。
 皮膚筋炎、多発性筋炎は、筋肉に炎症が起こり、筋肉痛や筋力の低下が現れます。進行すると階段の昇降やしゃがみ立ちなどが困難になり、日常生活に支障を来します。強皮症は、皮膚が徐々に固くなる病気で、肺や消化管、腎臓などにも障害を引き起こします。混合性結合組織病は、全身性エリテマトーデスと筋炎、強皮症の3つの膠原病の症状がいくつか組み合わさって現れ、レイノー現象のほか、手指がソーセージのように腫れる現象も多くみられます。

膠原病以外に関節痛を伴う病気はありますか。
 代表的なものに脊椎関節炎があります。体軸を中心とした疼痛(とうつう)と、四肢を主体とした疼痛がいろいろ組み合わさって起こる疾患です。これは、潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患、手のひらや足の裏の発疹、目の疾患であるぶどう膜炎などに合併して起こることが知られています。
 また、感染症に伴うものでは、子どもの病気である伝染性紅斑(リンゴ病)が大人に感染した時に生じる関節炎が有名です。そのほかに、軟骨が変形し機能障害を来す変形性関節症や、尿酸が関節にたまることで結晶化し、炎症を引き起こす痛風などが挙げられます。
 いずれにしても関節痛が続く場合には専門医を受診し、その原因を正しく診断してもらい、治療にあたることが大切です。