2011年9月26日月曜日

インプラント治療

ゲスト/医療法人社団アスクトース 石丸歯科診療所 近藤 誉一郎院長

インプラント治療とはどういうものですか。

 虫歯や歯周病で歯を失ってしまった場合、ブリッジや入れ歯のどちらかの方法で義歯を装着するのが一般的ですが、失った歯の両隣の歯を削ったり、残った歯にバネを架けたりするなど、健康な歯に負担を掛けることもある治療といえます。また、審美性に問題が出る場合もあります。
 インプラント治療は、失ってしまった歯の根が本来あった場所にチタン製の土台を埋め込み、その上に人工的な歯を固定させる方法です。天然の歯に近い審美性と、自分の歯のように噛(か)めるという機能性が回復します。
 インプラントの治療は顎の骨に穴を開け、人口歯根を埋め込むため、顎の骨の量がとても重要です。骨の量が少ないとインプラントを固定できません。近年は、骨造成(骨を増加させる手術)などの治療を併せて行うことで、あごの骨の量が少ない人でもインプラント治療が行えるようになってきました。
 専門医の正確な診断のもと、きちんとした治療とメンテナンスを行えば、インプラントは20年以上良好に機能するといわれています。

インプラント治療を受けるに当たっての注意点を教えてください。

 インプラント治療は保険が適用されない自由診療のため、費用が高額になる場合もあります。また、インプラントを埋め込んだ後は、なかなかやり直しが利かない治療法ですので、治療を希望される人は、事前に専門医の詳細な説明を受けて、インプラントについて正しく理解し、十分に納得した上で治療に臨むことが何よりも大切です。
 インプラント治療を行う前には、必ず術前検査を行います。まず血液検査でインプラント治療が可能な健康状態であるかを調べます。糖尿病や心臓疾患の既往症がある場合、内科医との連携が必要になるケースもあります。続いて、口腔(こうくう)内検査、レントゲン検査、CT検査などで、顎の骨や歯茎の状態を確認します。すべての検査の結果を踏まえて、インプラントが良好に長く機能する治療計画を立てていきます。
 インプラントを長期にわたって快適に使うためには、メンテナンスが欠かせません。メンテナンスを怠ってしまうと、歯周病に似た「インプラント周囲炎」になってしまうことがあります。丁寧な自宅でのケアに加えて、専門医での定期的な検診の受診が必要となります。