2009年11月11日水曜日

「新型・季節性インフルエンザと肺炎」について

ゲスト/大道内科呼吸器科クリニック 大道 光秀 医師

新型と季節性インフルエンザについて教えてください
 インフルエンザの症状は、インフルエンザウイルスの感染後、1~3日間の潜伏期間を経て38~40度の高熱が突然出て、咳(せき)、咽頭(いんとう)痛、倦怠(けんたい)感に加えて、鼻汁・鼻閉、頭痛等が出現します。新型も季節性も症状からは区別できません。ただし、季節性インフルエンザに比べて、新型では下痢などの胃腸の症状が多いようです。新型インフルエンザは、免疫を持っていない人がほとんどで、感染力が強く爆発的に患者数が増えています。治療は季節性のインフルエンザと同様、タミフル、リレンザの効果が認められています。新型ということで、話題になることも多いのですが、季節性インフルエンザと同様の対処で良く、必要以上に恐れることはありません。季節性でも新型でも持病がある方々のなかには、重症化する場合があります。

合併症としてはどのようなものがありますか
 大人でも子どもでも頻度の高い合併症が肺炎です。インフルエンザ肺炎はインフルエンザウイルス自身による肺炎と、インフルエンザ罹患(りかん)後、二次的に、肺炎球菌、ぶどう球菌などの細菌により起こる細菌性肺炎があります。タミフル、リレンザは細菌性肺炎には効果がありません。細菌性肺炎は抗生物質がよく効くので、インフルエンザ後に熱が続く、セキ、きたない痰(たん)が出るなどの症状があれば、細菌性肺炎の可能性があります。小児では呼吸が速い、息苦しそうにしている、顔色が悪い、大人では呼吸困難または息切れがある、胸の痛みが続いている場合は速やかに受診してください。
インフルエンザの合併症で恐ろしいのは季節性でも新型でもごくまれに起こる小児の脳症です。1~2日以内の短期間で昏睡(こんすい)状態になるなどあっという間に症状が悪化します。反応が鈍い、呼び掛けに答えない、意味不明の言動がみられる場合はすぐ医療機関を受診してください。ただ脳症はきわめてまれであり、大人では心配ありません。
 これから季節性のインフルエンザの流行が始まる時であり、呼吸器疾患や糖尿病などの持病がある方々は、持病の治療をきちんと続け、良好な状態にしておくことが大事です。また季節性のインフルエンザワクチンの接種、手洗い、うがい、人ごみを避けるなどが、予防策として効果的です。