2007年5月16日水曜日

「歯科金属アレルギー」について

ゲスト/庄内歯科 庄内 淳能 歯科医師

歯科金属アレルギーについて教えてください。

 アレルギーを持っている人にとって、春は症状が出やすく、憂うつに感じている人も多いのではないでしょうか。特に最近増えている金属アレルギーは、汗や体液によってアクセサリーなどの金属が溶け出し、肌に炎症を起こすため、暖かくなる今ごろから症状が出やすくなります。
 一般にはあまり認識されていませんが、歯科治療で用いた金属の冠や支台が原因となって起こる歯科金属アレルギーもあります。手のひらや足の裏に小水疱(しょうすいほう)や膿疱(のうほう)が繰り返し生じる「掌蹠(しょうせき)膿疱症」は、水虫と間違われやすいのですが細菌は発見されず、実は虫歯などの治療に用いた金属によってひき起こされている場合があります。歯科金属アレルギーは、長年の間に口腔(こうくう)内で金属が溶け出し、イオン化した金属が体内に蓄積され、一定量を超えた時にアレルギー反応となって現れるため、原因としてすぐに思い至らないこともあります。また、アトピーに似ているが食べ物に反応が出ない偽アトピー性皮膚炎、肩こりなどの不調がある不定愁訴などの原因が歯科金属アレルギーであることもあります。

診断方法や治療法を教えてください。

 金属アレルギーの有無はパッチテストで判定できます。パッチテストは保険が適用できます。金属アレルギーがあった場合、とりあえず歯の金属冠をはずして様子をみます。本来は症状がなくても、金属を口腔内に入れず、代替のオールセラミックやハイブリッドセラミックを歯冠修復に使用するのが理想的です。しかし、保険が適用にならないため費用が高騰し、すべての歯科金属を排除するのは現実的には困難です。小臼歯と前歯については、プラスチックの一種である硬質レジンを保険適用で使用することができます。
 いずれにしても、金属アレルギーの傾向があり、原因不明の皮膚炎や症状に悩まされている人は、一度歯科金属アレルギーに詳しい歯科医を受診し、原因を特定することをお勧めします。