2007年12月12日水曜日

「夜間の高血圧」について

ゲスト/北海道大野病院附属駅前クリニック 古口 健一 医師

夜間の高血圧について教えてください。

 通常、血圧は早朝が一番低く、日中に上がり、夜下がるというのが一般的なパターンですが、夜間に持続的に血圧が高くなる人がいます。以前は、受診の折に血圧を計ることしかできなかったので、その時点で正常であれば、高血圧と診断されることはありませんでしたが、最近は、家庭用血圧計の普及や、24時間血圧計による計測が広まったことによって、一日の血圧の変化に人による特徴があることも分かってきました。
 病院で血圧を測ると、医師を前にして緊張状態になるため、血圧が高めになることを「白衣高血圧」、ストレスにより職場で血圧が高くなることを「職場高血圧」、昼間の血圧には問題がないのに、早朝に高くなる場合は「早朝高血圧」と呼びます。同様に、夜間のみ血圧が高い「夜間高血圧」も、検診や病院では見つけづらい「仮面高血圧」の一種です。

夜間の高血圧の場合の対処方法を教えてください。

 夜間高血圧を発見するには、24時間の血圧測定が一番確実です。毎日の血圧測定は、通常朝食前にのみ計るところを、朝晩の2回、薬を処方されている場合は投薬後の3回計るようにします。夕食後から就寝前の間に血圧を測定して、上(収縮期)が130以上、または下(拡張期)が85以上であれば夜間の高血圧が疑われます。肩こり、頭痛、頭重、動悸(どうき)、息切れ、耳鳴り、めまいなど高血圧に伴う症状があれば、すぐに計ってください。脈拍数も記録しておくと役立ちます。数値をメモして、翌日受診してほしいと思います。
 投薬が必要になった場合は、夜間の高血圧に対応した薬を処方し、飲み方を指導します。夜間高血圧は、夜間にずっと心臓や血管に負担がかかるため危険度も高く、脳梗塞(こうそく)、心筋梗塞など命にかかわる重病の原因となる可能性も高いです。早期に発見し、注意深く観察し、必要であれば治療を開始することが肝心です。
 高血圧であると診断されたら、生活習慣を見直しましょう。適度な運動と規則正しい生活、塩分を控え、食べすぎ、飲みすぎを避けます。リラックスすることも大切で、寝る前にぬるめのお風呂にゆっくり浸ると血圧が安定します。