2007年12月5日水曜日

「不正性器出血」について

ゲスト/アップルレディースクリニック 敦賀 律子 医師

不正性器出血について教えてください。

 不正性器出血と言っても原因はさまざまです。腫瘍(しゅよう)などが原因の器質性のもの、ホルモンバランスなどが原因の機能性のもの、そして妊娠性のものがあります。器質性のものとしては、子宮頸(けい)管ポリープ、子宮筋腫、子宮内膜ポリープ、子宮頸がん、子宮体がんなどがあります。  子宮頸管ポリープは子宮の入り口にあたる子宮頸部にできる良性腫瘍で、まれに悪性の細胞を含むことがあるので摘出して確認する必要があります。子宮筋腫、子宮内膜ポリープは超音波検査で診断します。子宮筋腫の場合、子宮の内側にできる粘膜下筋腫は小さくても出血の原因となり、貧血、大出血につながることもあるので手術を勧めます。子宮頸がんは子宮頸部にできる悪性腫瘍です。近年若い女性の子宮頸がんが増えており、市町村の検診対象年齢が2004年から20歳以上に引き下げられました。不正性器出血がある場合最も重要な検査です。子宮体がんは特に閉経後の出血があったときには検査の必要があります。一般に「子宮がん検診」といった場合、子宮頸部細胞診のみのことが多いので注意が必要です。

機能性の出血について教えてください。

 機能性のものとしては、生理と生理の中間にあたる排卵期に起こる排卵期出血、黄体期(生理前の約10日間)の黄体機能不全による出血、更年期に起こる月経前後の長く続く出血などがあり、出血の時期に特徴があります。基礎体温表をつけていると診断の参考になるので受診の際には持参してください。自然経過観察することが多いですが、出血の程度によってはホルモン剤や止血剤を投与します。また、機能性出血と考えられる場合でも悪性の器質性疾患(しっかん)がないことを確認することが大切です。  妊娠のごく初期に出血が見られることがあります。この場合、正常妊娠の着床時出血のこともありますが、流産、胞状奇胎、子宮外妊娠などの異常妊娠の可能性もありますので注意が必要です。どの疾患かは婦人科を受診して検査してみないと分かりませんから、自己判断せずに早めに受診することをお勧めします。