2007年8月15日水曜日

「高脂血症」について

ゲスト/秀愛会内科消化器科クリニック 高梨 良秀 医師

高脂血症について教えてください。

 高脂血症とは、心筋梗塞(こうそく)や脳梗塞などを引き起こす生活習慣病の一つで、コレステロールや中性脂肪など、血液中の脂質が多い状態を指します。多すぎる脂質は血管壁にたまり血液の通り道を狭め、動脈硬化の原因になります。
 特別な自覚症状がないため、健康診断などで血液検査をしない限り発見されず、見過ごされがちですが、何もしないと動脈硬化が進行し、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などの重大な合併症を招き、命に関わることもあるため、「サイレントキラー(静かな殺人者)」といわれます。
 主な原因は、脂肪分の多い食事、運動不足、過度の飲酒、ストレスなど、生活習慣に起因するものがほとんどです。特に働き盛りの男性に多くみられますが、閉経後の女性は善玉コレステロールを合成するなど高脂血症の抑制にプラスに働いていたエストロゲン(女性ホルモン)の分泌が減少するため、注意が必要です。また、体質も関係があるので、家族に高脂血症による合併症になった人がいないかも、気に掛けたほうがいいでしょう。

治療法、予防法について教えてください。

 高脂血症は血液中のコレステロール値、中性脂肪値で判断します。総コレステロール220mg/dl以上、中性脂肪150mg/dl以上の場合は、 医師に相談し、治療を始めましょう。
 まず、肝心なのは生活習慣の改善です。動物性脂肪や揚げ物などカロリーが高く脂肪分の多いものを避け、和食中心の食生活を心掛けます。並行して、運動をすると効果的です。散歩やラジオ体操、サイクリングなど、ライフスタイルに合った運動を見つけるといいでしょう。さらに、禁煙、アルコールを控える、ストレスをため込まないなど、健康的な生活を実践します。
 また、数値によっては投薬療法を行う場合もあります。きちんと薬を飲むことによって、コレステロール値はコントロールできますが、根本的な解決にはならないので、同時に生活習慣の改善を行うことが大切です。症状がないからといって、勝手な判断で薬をやめたり、受診をやめたりせず、しっかりと治療しましょう。