2007年6月6日水曜日

「肌のアンチエイジング」について

ゲスト/緑の森皮フ科クリニック 森 尚隆 医師

「アンチエイジング」について教えてください。

 日本語では「抗老化」という意味です。加齢や老化による衰えをできる限りコントロールし若々しい人生を送ろうという「予防医学」の見地からも注目が集まっています。
  肌に関するアンチエイジングは、さまざまなレーザー治療や光治療などが中心となります。近年のレーザー治療は、周囲の正常な組織に影響を与えることが少なく、出血や傷あとを最小限に抑えて異常な細胞だけを破壊し、選択的に除去していくことが可能になってきています。しかし、すぐにシミやあざが薄くなったり消えたりするわけではなく、繰り返し治療が必要になる場合もあり、治療後の適切なケアも重要です。

それぞれの治療について教えてください。

 シミやあざには、ルビーやアレキサンドライト、ヤグといったQスイッチ型レーザーが使われます。これらはそれぞれ特徴があり、単独よりも組み合わせで行うことでより治療効果が高まります。老人性色素斑や扁平(へんぺい)母斑などの茶あざ、太田(おおた)母斑や異所性蒙古斑などの青あざ、いれずみの除去などがその適用となります。単純性血管腫(しゅ)やイチゴ状血管腫などの赤あざには、血色素に吸収される特徴を持った色素レーザーが使われます。ただし、すべてのシミやあざについてレーザー治療ができるわけではありません。たとえば主に女性ホルモンの影響でできる肝斑(かんぱん)と呼ばれるシミは、レーザー治療によって濃くなる可能性が高いため、レーザーよりマイルドなフォトセラピーという光治療が効果的です。フォトセラピーは赤ら顔、小じわ、毛穴の開きなども同時に改善される総合的な治療で、絆創膏(ばんそうこう)などの保護も必要なく治療後、すぐにメイクや洗顔も可能です。
  ホクロやイボには、主として炭酸ガス(CO2)レーザーが使われます。水に吸収されるレーザー光で、周辺組織へのダメージは少なく、ホクロやイボの組織を蒸散させます。また、皮下の線維芽細胞を刺激することで皮膚の弾力に必要な真皮層のコラーゲンを増生させ、小じわや毛穴の開きを改善するレーザー治療もあります。ほかにも、黒い色素だけに反応する特殊な特性を利用して毛に多く含まれるメラニン色素に反応させ、毛根や毛包にダメージを与え発毛しづらくさせるのが医療レーザー脱毛です。
  これらは、設備の整った病院で専門的な知識を持つ医師のもと、症状に合った正しい治療を受けることをお勧めします。