2006年3月8日水曜日

「人工透析」について

ゲスト/桑園中央病院 松井 傑 院長

人工透析について教えてください。

 腎臓には、体内の老廃物や余分な水分を除去し、血圧の調整や赤血球の生産を促すなどの働きがあります。慢性糸球体腎炎や糖尿病性腎症などの疾患によって、腎臓が十分に機能しなくなると人工透析による治療が必要となります。人工透析は、血液を体外に取り出して透析器(ダイアライザー)を通すことによって、血液中の老廃物や不要な水分を取り除き、血液を浄化して再び体内に戻す治療のことです。最近の糖尿病患者の増加により、人工透析が必要な患者が増えています。それに伴い人工透析を行う病院も増えてきました。
人工透析は週に3日、1回4時間程度かけて行われます。一般の人は透析に、「通常の社会生活が難しくなる」、「透析が始まったら、病気は徐々に進行する」などのマイナスイメージを持っているのではないかと思います。しかし、最近では、働く人が治療を受けやすいよう午後7時からの夜間透析の実施。旅行先での透析治療をバックアップするなど、透析患者の生活の質を落とさないよう努力する病院も少なくありません。透析治療については、経験の多い日本透析医学会認定医へ相談することも一つの方法です。

オンラインHDFについて教えてください。

 従来の透析法には、十分に除去できないβ(ベータ)2MGを代表とする物質の蓄積によって、さまざまな透析の合併症を引き起こすことがあります。オンラインHDF(血液ろ過透析)は、これらの物質をより効率良く除去する治療方法です。フィルターを使い透析液を清浄化して置換液として使用します。骨・関節痛、食欲不振、腎性貧血などに改善効果があるという報告を得ています。この治療法は保健適用になります。くわしくは、かかりつけの医師にご相談ください。