2006年1月4日水曜日

「冬の胃腸病と細径胃内視鏡」について

ゲスト/大通り胃腸科クリニック 宮田敏夫 医師

冬に注意すべき胃腸の症状について教えてください。

 冬の食中毒の代表的なものはノロウイルスです。ノロウイルスは、汚染された飲食物を口にしたり、感染者からの二次感染によって広がります。中毒例の多くはカキなどの二枚貝によるもので、鮮度とは関係ないので、できる限り加熱した方がいいでしょう。主な症状は吐き気、下痢、発熱、腹痛などです。一般に症状は軽く1~2日で治りますが、老人や病人、乳幼児など、免疫力や体力が低下している場合は重症化することもあるので、注意が必要です。
 また、すしや刺し身などを食べた後に胃腸の激痛に見舞われることがあります。アニサキスという寄生虫によるもので、サバ、アジ、イカなどさまざまな魚に寄生しています。
 ほかにも、不規則な食生活や暴飲暴食で胃腸炎になったり、海外旅行で有害細菌などに感染したりと、年末から年始にかけては、胃腸科に駆け込む人も多くなります。食べ物はしっかり加熱したものを食べる、手をよく洗う、海外で生水は飲まないなど、予防策をとることをお勧めします。

胃内視鏡について教えてください。

 胃腸の不調で受診した場合は、胃カメラと呼ばれる、内視鏡検査を行う場合が多いです。胃がんの可能性を排除し、原因を特定するためです。胃カメラを体験した人であれば、お分かりでしょうが、決して楽な検査ではありません。特に、舌根を刺激されると吐き気を催す喉頭(こうとう)反射の強い人にとっては、非常につらい検査です。小さなカメラを丸ごと飲み込んでしまうカプセル内視鏡も開発されましたが、検査の精度を保つという点では電子スコープの方が優秀です。
 最近になって、ごく細い胃内視鏡が開発されました。従来のものが直径9~10mm程度であるのに対し、4.8mmと、約半分のサイズです。喉頭反射も起きづらく、場合によっては鼻から入れることもできます。この鼻から入れることのできる内視鏡の利点は、当事者の負担が軽いことと、診察中に会話ができるという点にあります。今まで「胃カメラがつらい」と検査を敬遠していた人も、細径胃内視鏡であれば安心ですから、一度病院に相談してみてください。