2005年7月13日水曜日

「陥入爪(かんにゅうそう)」について

ゲスト/緑の森皮フ科クリニック 森 尚隆 医師

陥入爪とはどのような症状でしょうか。

 つめの端が丸く巻いて生え、皮膚の中にめり込んでいく状態のことです。多くは足の親指にでき、一般に「巻きづめ」と呼ばれます。原因は、合わない靴を履いている、歩き方に癖がある、スポーツをしている、立ち仕事が多いなどの外的刺激の場合もありますが、深づめによるものが特に多いです。歩いたときに床からの力で皮膚がつめの縁から持ち上がり、つめを押して巻きづめになります。症状は、赤み、腫れ、痛みの出現する炎症期から始まり、皮膚につめが陥入し膿(うみ)が貯留する化膿(かのう)期へと進みます。さらに、つめの刺激に反応し、赤い肉が盛り上がってくる肉芽期となります。多くの患者さんは、痛みの原因であるつめを深く切って、痛みを和らげようとします。この行為が症状を悪化させることになります。深づめすること自体が、皮膚を傷つけます。つめの形状は、側縁で固定されることにより保たれているため、そこが切られて遊離した状態が続くと、つめの変形が進行します。また、つめを切った外側に、つめの一部がトゲ状に埋没されている場合が多く、それが刺激の原因になります。陥入爪はつめの根元の段階で既に巻いています。先端だけを切り取ってもまた下から巻いたつめが次々と生えてくるので、つめの形状をすっかり治してしまわない限り、炎症や化膿を繰り返してしまいます。

治療法と予防を教えてください。

 治療法は、つめを一部切除する、つめの根本を切除する、超弾性ワイヤーや形状記憶合金プレートなどの新素材を用いて、つめを徐々に良い形へと矯正する方法などがあります。また化膿した場合は、抗生物質などで炎症を抑えます。盛り上がった肉芽は硝酸銀などで切除し、圧迫固定して治療します。重症のものは炭酸ガスレーザーで切除します。
 予防としては、つめは深づめせずに両端の角を四角くします。端を丸く切るとつめが食い込みやすくなります。つめを内側に押しつける幅の狭い靴は避け、足先の横方向に余裕のあるデザイン、サイズを選ぶようにしてください。