2005年5月11日水曜日

尿管結石」について

ゲスト/芸術の森泌尿器科 斎藤  誠一 医師

尿管結石について教えてください。

 腎臓にできる結石は、戦後日本で急増した病気の一つです。働き盛りの壮年期男性では、およそ10人に1人の割合で発症します。ほとんどの場合、腎臓の中で結石ができ、尿管に落ちてきて尿管結石となります。症状は腰がだるくなったり、腰および側腹部の激痛、吐き気、血尿などです。
 治療としては、まず投薬などで痛みを止めることが優先されます。結石が尿とともに自然に体の外に出てしまえば問題ないのですが、排石されない場合は、処置が必要になります。ESWL(体外衝撃波砕石装置)や、内視鏡を用いた砕石を行うのが一般的です。厄介なことに、一度できた人の2人に1人は5年以内に再発する場合が多いです。

予防法を教えてください。

 第一に水分を十分取ってください。特に食事中と汗をかいた時です。食事以外に1日2リットルの水分摂取を目標にしてください。ただし、清涼飲料水やアルコールはよくありません。水、麦茶、ほうじ茶が適しています。第二は適度な運動です。結石は結晶から始まるので、尿が腎臓の中で停滞しないこと、もしできても小さなうちに出してしまうことが大切です。第三は食事です。原則はバランスの取れた食生活を送ることです。夜の食事を食べ過ぎたり、夕食後にすぐ寝たりするのもよくありません。動物性タンパク質も取り過ぎないように注意しましょう。
 結石の成分で一番多いのはシュウ酸カルシウムを主としたものです。ホウレンソウ、ダイコン、タケノコ、チョコレートなどシュウ酸を多く含む食品も控え、またこれらを食べるときは、牛乳、小魚などのカルシウムを同時に取りましょう。カルシウムは腸の中でシュウ酸と結合し、吸収を抑制します。逆に脂肪はカルシウムと結合し、シュウ酸を吸収しやすくするので控えたほうがいいでしょう。炭水化物である穀物や食物繊維は、結石予防に有効です。
 二番目に多い結石の成分は尿酸です。尿酸は痛風の原因にもなりますが、腎臓の結石も作りやすくします。尿酸の多く含まれている食物の取り過ぎが原因となります。アルコール類のほとんどは、酸性で尿酸が多く含まれます。飲むなら、適量のワインなどアルカリ性のものにしましょう。また腎臓の働きの悪い人にもできやすくなります。尿酸結石のできやすい人は動物性タンパク質を控え、野菜を多く取り、アルカリイオン水などで体をアルカリ性にもっていくことが理想的です。