2005年5月6日金曜日

「高血圧」について

ゲスト/北海道大野病院付属駅前クリニック 古口 健一郎 医師

高血圧について教えてください。

 自身が高血圧かどうかを知るためには、まず正確な血圧を測定することが必要です。血圧は常に変動しています。病院で測ると高めになってしまうという経験を持つ人は多いと思います。家庭でリラックスした状態で測定するのが、もっとも正しい数値に近くなりますが、それでも寝不足時やトイレの後では高めになります。朝起きてから朝食までの間、夕食後就寝までの間の朝晩2回測るといいでしょう。日本高血圧学会のガイドラインでは、65歳以上の場合、収縮期血圧140mmHg以上、または拡張期血圧90mmHg以上が高血圧ということになります。
 高血圧なのに、生活習慣を変えず、治療をおろそかにすると、心筋梗塞(こうそく)、脳梗塞などの重篤な合併症を招く危険性が高くなります。糖尿病や高コレステロール血症、高脂血症など生活習慣病を併発すると、いっそうリスクが高まります。高血圧であれば、医学的、科学的にコントロールすべきでしょう。

高血圧の治療について教えてください。

 高血圧の程度、患者さんの年齢にもよりますが、薬の服用の前に医師の指導のもとで、数カ月生活習慣を修正してみましょう。それでも血圧が正常にならない場合には、薬物療法になります。また日本人の高血圧症の特徴は、塩分過多な食事に現れています。一日に6g未満を目標に減塩を心掛けましょう。野菜や果物も積極的に摂取し、コレステロールや飽和脂肪酸の摂取を控えます。肥満も合併症誘発の大きな要因になります。「BMI=体重(kg)÷身長(m)の2乗」で25を超えないことが大切です。心血管病変がない高血圧患者であれば、毎日30分以上の有酸素運動を心掛けましょう。アルコールは適量にとどめ、タバコはやめましょう。
 これらを実行し、高齢者で140/90mmHg未満、中年・若年者で130/85mmHg未満、糖尿病・腎障害患者で130/80mmHg未満を目標とします。
 最近はテレビや雑誌などで「健康に良い」という食材や健康食品が取り上げられると、わっと飛びつく傾向が目に付きます。もちろん、自身に合えばいいのですが、合わないこともあるし、服用している薬品の効果を妨げることもあります。極端に走らず、主治医に相談することをお勧めします。