2005年4月27日水曜日

「更年期障害」について

ゲスト/アップルレディースクリニック 工藤 正史 医師

更年期障害について教えてください

 更年期障害は、年齢を重ねるにつれて卵巣の働きが低下し、女性ホルモン(エストロゲン)が欠乏することで確実に訪れる症状です。「何歳くらいから始まりますか?」とよく質問されますが、一般的には45歳過ぎから月経が不順になり、不正出血がみられたり、生理の時に出血量が多くなる、逆に少なくなるなどの変化が出てきたらそろそろ更年期を意識してください。女性ホルモンの欠乏は、女性の生活のさまざまな面に影響します。化粧のりが悪い、肌に張りがない、イライラや不安感がつきまとう、不眠、突然の発汗、ほてり、動悸(どうき)、頭痛など、実にさまざまな症状に悩まされます。さらに、エストロゲン不足が長期にわたって続くと骨粗しょう症になったり、高脂血症や高血圧など、いろいろな病気の危険にさらされるようになります。
 また、他人には相談しづらい性生活上の悩みや、失禁、頻尿、残尿感などの問題が出てくるケースも決して少なくありません。

更年期を過ぎると症状はなくなりますか。

 残念ながら更年期を過ぎても安心とはいえません。よく時代劇に出てくる江戸時代(19世紀)の日本女性の平均寿命は、なんと36.5歳。大正時代でも43.2歳と、現代の日本女性の半分程度です。日本女性の平均寿命が80歳を超えて長生きするようになり、それに伴い更年期以降の人生も長くなっています。この長くなった人生の時間を「老年期」などと呼ぶこともありますが、むしろ、前向きなセカンドライフとしてとらえてはいかがでしょうか。最近は、更年期以降の過ごし方に対する認識も高まりつつあります。不足したエストロゲンを補充するホルモン補充療法では、飲み薬だけではなく、はり薬もあり、症状や生活に合わせて選択ができます。また漢方療法も症状改善に期待できます。更年期障害に悩む人は、まず婦人科専門医を受診することをお勧めします。問題が生じたとき、いつでも気軽にアドバイスを受けられるかかりつけの婦人科医を持つことは、身体と心の健康を維持するためにも必要です。