2005年4月13日水曜日

「サプリメント」について

ゲスト/つちだ消化器循環器内科 土田 敏之 医師 

最近サプリメントが話題に上りますが。

 サプリメントとは、食事によって十分に摂取できない栄養素を補うための補助食品の総称です。健康食品とほぼ同じと考えていいでしょう。かつては、野菜中心だった日本人の食卓も、欧米型の肉中心の食事や外食、加工食品が主となりつつあり、食生活が劇的に変化しています。サプリメントによって、ミネラルやビタミンなど不足しがちな栄養素をカバーすることも時には必要です。間違った摂取方法として、効果が薄いのに「飲むこと」に満足している人がいます。健康を維持する助けにならなくては、サプリメントを取る意味がありません。

サプリメントの上手な選び方を教えてください。

 まず、素材原料の安全性が確認されているか。基準値を超える農薬が残留していないか、有効成分量が不足なく配合されているかを調べます。原材料が天候によって不作の年もありますし、やせた作付地では有効成分量に期待できない場合もあります。また、製造工程が同じ製品でも、原材料が違えば効き目が違うのは当然です。各種栄養素が確実に、どれだけ入っているのかを表示するとともに、消費者センターや大学調査依頼機関等の抜き打ち検査に合格していることが肝心です。
 次に、品質の維持に努力しているかどうか。品質管理上信頼のおける工場か。効果があることが示されているデータがあるか。この場合は第三者のデータがあれば良いでしょう。
 粗悪品による害は問題外ですが、服用している医薬品との相互作用も重要です。カルシウムはある種の抗生物質の効き目を低下させます。鉄分も同様です。また鉄分は、甲状腺薬や骨粗しょう症薬の効果を低下させます。青汁やクロレラ、コエンザイムQ10は、抗凝固剤(血をサラサラにする薬)の効果を低下させます。グァバ葉は糖尿病の薬の効果を増強し、低血糖を招く可能性があります。ニンニクエキスが抗凝固剤の効果を増強し、出血しやすくする可能性もあります。医薬品を服用していて、サプリメントを摂取したいと考えているなら、一度主治医に尋ねてみるといいでしょう。

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