2004年5月19日水曜日

「不眠」について

ゲスト/岡本病院 岡本 呉賦 医師

不眠について教えてください。

 寝付きが悪い、就寝中に何度も目が覚め熟睡した実感がない、早朝に目が覚めてしまう。こういった症状を不眠=睡眠障害と呼びます。「眠れないくらい大したことはない」と、病気としてとらえていない人が多いのですが、睡眠は体と脳の休息として、必要不可欠のものです。そのままにしておくと、体や脳に疲労がたまり、日中の活動や健康状態にも影響が出ます。夜、まとまった睡眠を最低6時間程度とることが健康維持のためには大切です。不眠の原因はさまざまで、加齢によるもの、何らかの疾病によるもの、強いストレスによる不眠などが挙げられます。特に、一定の年齢を過ぎると、若いころのように熟睡することができなくなります。うつ病や統合失調症など、病気が隠されている場合もあります。早めに、精神科、神経科などの専門医を受診することをお勧めします。

不眠をどのように治療するのですか。

 例えば、多くの人が行っている、自己流の対処方法が飲酒です。いわゆる寝酒によって、無理やり眠ろうとするのです。確かにアルコールの作用で入眠しやすくなり、ぐっすりと眠ったような気がします。しかし、実際は深い睡眠が少なく、短時間で目が覚めたりするなど、飲酒による睡眠には問題があります。また、アルコールが習慣化することによって耐性ができてしまい、徐々に飲酒量が増えたり、度数の高いアルコールを飲むようになります。あくまでも、お酒は楽しむ程度にとどめることをお勧めします。
 不眠治療として一般的なのは、睡眠薬による薬物療法です。「睡眠薬はクセになる」「体に悪い」「ボケてしまう」など、いまだに誤解をしている人も多いのですが、最近は薬の種類も増え、自分に合ったものを適量飲めば、問題ありません。そのためには、専門医を受診し医師の指示に従うことが大切です。自分勝手に量を増減させたり、「効かない」「効き過ぎた」と自分で判断して通院を中断したりしないでください。必ず医師と相談し、調整してもらってください。医師とともに常に自分に合った薬で睡眠を管理できるようになることを目指しましょう。