2002年2月27日水曜日

「精神科医の勧めるストレス対策」について

ゲスト/岡本病院 村木彰 医師

現在、ストレスによる体の不調を訴える人も多いようですが。

 客観的に考えると飢餓や戦争など、大きな恐怖の無い現在の日本社会は、悪いストレスの少ない、むしろ恵まれた環境にあるといっていいでしょう。しかし、大きなストレスのない社会で育った日本人には、ささいなことが精神的なストレスになってしまうのです。この傾向は今後も続くでしょう。

先生が勧めるストレス対策をご紹介いただけますか。

 「ストレス」は生きている限り避けられないものです。それに耐えられるように適度な負荷、鍛練が必要なのです。また、仕事や家庭生活といった、日常とは全く別の世界を持つことが良い対策になります。よくいわれる「趣味を持て」ということです。とはいっても、夢中になれる趣味はそう簡単に見つかるものではありません。何かストレスを発散できる趣味が欲しい、という人にお勧めしたいことは、北海道を代表するプロスポーツチームである「コンサドーレ札幌」の応援です。これは、道民向けの最も具体的なアドバイスの一つです。

コンサドーレ札幌の応援がストレス対策になるのですか。

 そうです。地元チームで、感情移入できることが重要です。特にスタジアムに足を運んでの応援をお勧めします。試合前の期待感と緊張、得点シーンや勝利の瞬間の興奮と歓喜は日常生活を忘れさせてくれます。応援に「参加」することで得られる感動は、精神的にとても良い刺激となります。コンサドーレ札幌の応援は、短期的には試合ごとの感動が得られますが、長期的にもさまざまな期待や喜び、さらに不安や悲しみさえ味わうことがあり、いわば、もうひとつの別の人生を体験することができるのです。また、コンサドーレ札幌は、ファン層が幅広いのが特徴で、一家揃(そろ)ってレプリカユニホームを着ての応援も目立ちます。親子で応援を通して共通の話題が尽きなければ、非行など家庭内の心配事も減ってくるでしょう。総合的なストレス対策として、有効な手段といえます。

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